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発達障害の教科書TEXTBOOK

共通点が多い?ダウン症の主な特徴を詳しく解説!

ダウン症は似通った症状や特徴がある

21番目の染色体が細胞分裂の際に何らかの理由があって、3本になってしまうダウン症。1000人に1人という確率で生まれることがあり、今は決して珍しい病気ではありません。そんなダウン症の人は、多くの特徴が共通しています。症状や特徴の強さや軽さは個人差がありますが、外見や性格、行動などは大なり小なり似通った行動をしていることがわかっています。

ダウン症の人と共に生活を送り自然に接するためには、ダウン症の人の特徴や症状を理解する必要があります。ダウン症だから、という特別扱いをするのではなく共生の道を歩むためにも、ダウン症の特徴をしっかりと把握しておきましょう。

【特徴】外見が似通っている場合が多い

ダウン症の人の特徴として最も認知されているのが、外見が似ているということです。ダウン症の人の顔立ちは鼻が低く、両目の間が離れており、つり目がちの方が多いです。

なぜダウン症の人が似通った顔立ちをしているのかというと、ダウン症の症状の1つとして骨の発達がゆっくりであるということが挙げられます。顔の骨はゆっくりのスピードですが、顔の周囲は私たちと同じ速度で成長していくので、皮膚がひっぱられてつり目がちになったり両目の間が離れてしまうのではないかと言われています。他にも耳が小さかったり、鼻が低かったりと特徴的な外見でダウン症と判断することが出来る場合が多く、1つの大きな特徴となっています。

顔だけでなく体全体も小柄でややぽっちゃりとしている人が多いのもダウン症の人の特徴です。筋肉の緊張が弱いために、ぽっちゃりしていると考えられていますが、顎の力が弱くあまり噛まずに飲み込むので満腹感が得られず食べすぎてしまうためや、心臓疾患があるために運動出来ず太ってしまうということも理由の1つでしょう。しかし、ダウン症の人それぞれの特徴ですので、当てはまらない場合や、どちらも個人差が大きくなり症状が軽い場合であれば外見でダウン症とわからないこともあります。

特徴】関節や筋肉の緊張が弱く体が柔らかい

外見もさることながら、ダウン症の人の多くは体がとても柔らかいです。一般的には体は柔らかいと柔軟性が高く良いこととして認識されていますが、ダウン症の場合は単に体が柔らかいのではなく、関節や筋肉の緊張が弱いために体が柔らかくなってしまいます。ピンっとまっすぐした姿勢を保つためには、筋肉の緊張が必要すになります。筋肉を緊張させておくことで、まっすぐと背筋を張った姿勢を保つことが出来るのです。ダウン症の人の場合、この筋肉の緊張が弱いために一定の姿勢を保つことが難しくなり、体を丸めてしまったり体が柔らかいという症状に現れてきます。特にダウン症の赤ちゃんの場合、この緊張がかなり弱いので、抱っこをしていてもぐにゃぐにゃとした抱き心地という印象を持つ方が多くなるのです。しかし、この筋肉の緊張は乳幼児期から体操や訓練をすることで、大幅に改善することが出来ますので成長するにつれて目立たなくなっていきます。

また、ダウン症の人は首の構造が弱い場合があり、成長していくにつれて行動に制限がかかる場合があります。首は頸椎という骨が重なって出来ていますが、頸椎の中には脊髄という生命活動の中心になる神経があります。首の構造が弱い時に、無理な力が加わってしまったり圧迫してしまうと体の麻痺が生じたり、最悪の場合死に至る危険もあります。ダウン症の子供は3歳で頸椎検査を行い、どの程度首の構造がしっかりしているかを調べますが、この頸椎検査で弱いと判断された場合にはでんぐり返しといった、首に負荷がかかる体操はしてはいけません。

【特徴】動きがゆっくりしていて不器用なことが多い

全体的に見てみるとダウン症の人は、動作が非常にゆっくりとした印象を受けることが多いです。先ほど述べたように、筋肉の緊張が弱いためにゆっくりとした動作になってしまうことが主な理由になります。しかし、動作がゆっくりしていても何も出来ないということではありません。ゆっくりであっても、しっかりと仕事や役割をこなすことは出来ますので、『動作が遅いから』『ダウン症だから出来ないだろう』ち勝手に判断することのないようにしましょう。

また、心臓疾患や目や耳に障害が出ているダウン症の人は、どうしても判断することが遅くなり動作もゆっくりしなければならなくなってしまいます。また、手の指が短い人が多く力加減がコントールしにくいために、細かい作業を苦手とする方が多いです。不器用な面がありますが、作業を工夫したい簡略化することでゆっくりでも丁寧に作業をすることが出来ます。

ゆっくりしているのは言葉も同様で、ダウン症の人は知的障害を伴っている場合が多く言葉を発するのもゆっくり話します。成長は同じ年齢の人と比べると、ゆっくりとしていますが出来ないことはなく、こちらが丁寧に根気よく伝えていくことで必ず出来るようになります。

【特徴】知的障害を伴い発達が非常にゆっくりしている

ダウン症の人は知的障害を伴っている人が多く、言葉の面や物事を覚えることを苦手とする人が多いです。話すこと自体が思うようにいかず、言葉を覚えるのにも時間がかかってしまったり、ものを数える、足し算や引き算など数に関することの理解が難しい場合もあります。

基本的には知的障害を伴っているために苦手な場合が多いですが、動作や話すことはゆっくりであっても一歩一歩成長していることに変わりありません。ダウン症の子供は学生時代は特別学級に入り勉強をすることが多いですが、軽度の知的障害であれば他の人の同じように勉強を進めることが出来ます。

【特徴】口の構造上言葉が聞き取りにくい

ダウン症の人が話しているのを見たことがある人もいるでしょう。柔らかな話し方で、少し聞き取りにくい印象を受ける人が多いですよね。ダウン症の人は舌が短かったり、逆に舌が長いなど口の中の構造上、言葉をスムーズに発することが出来ず聞き取りにくい話し方になってしまう場合があります。顎の発達もゆっくりしているので、舌を口の中で滑らかに動かすことが出来ず舌足らずな話し方になってしまうのも聞き取りにくい理由の1つです。他にも、人によっては耳が聞こえにくいために、聞いた言葉の音を正確に理解出来ず話しにくくなってしまったり、言葉が頭の中にあふれてしまいどうしていいかわからず早口になってしまったり口ごもる人もいます。

特徴や口の中の構造上、話しが聞き取りにくくなりますが、ゆっくりでも丁寧に話すようにダウン症児にも伝えていくと共に、子供達にもこのような特徴があることを伝えておきましょう。

【特徴】頑固で気持ちの切り替えが出来にくい事がある

ダウン症の人は、頑固であるというのも特徴として挙げられます。ダウン症の人はゆっくりと成長をしていきますので、丁寧に自分が学んできたことを行っていきます。そのため、一度自分が覚えた順番などは実に忠実に守っていくことが出来る忍耐力がありますが、その順番を他の人が守っていなかったり、覚えた方法に手を加えられたりといつもと違う行動が目に付くと、相手が嫌がっていてもやりなおしてしまうことがあります。また、自分がしようと思っていた方法と違う方法で手を加えられた時など、抗議の意味で座りこんで全く動かなくなることもあります。体が柔らかいので、どれだけ動かそうとしても全く動かず、にっちもさっちもいかない状況になってしまい困った方も多いでしょう。自分のやり方や順番などきちんと身についたものがあるだけに、その方法を簡単に変えることは難しくなります。

また、頑固と同様に気持ちの切り替えは非常に苦手な場合が多いです。学校のように時間で区切っていると自分がしたいところまでいかなくても、途中で作業を中断しなければなりませんよね。しかし、ダウン症の人はこの切りの良くない場所で中断することや、自分のしたい所までいっていないのに辞めなければならないということに納得出来ず意思が通らないと、その場にかがんでしまい抗議を態度で表します。自分の気持ちの整理がついていないと、他の人がどれだけ促しても納得出来ず気持ちをすんなりと切り替えずらくなります。

【特徴】他の病気を伴っていることが多い

ダウン症の人はダウン症だけでなく、他の病気を伴っている人が多くいます。特に心臓疾患を伴っていると、心臓に穴が開いていたり通常の血液の流れと反対の方向に流れてしまい負担をかけてしまいます。このような場合には心臓の手術を受けたり治療を行って治癒を目指します。

また、水晶体が白くにごってしまう白内障や、目玉が上下に動く眼振、正面を見ながらも目は違う方向を見てしまう斜視、近視や弱視なども併発していることがあります。目や耳の病気を伴っているダウン症の人は多くいるので、乳幼児期から病院へかかるケースが多いです。しかし、こちらも全てのダウン症の人が何かの病気を合わせて発症しているのではありませんが、もしもダウン症に加えて何かの病気がある場合には、その病気に関する情報や知識、注意すべきことなどを伝えていくようにしましょう。

【特徴】明るく表情が非常に豊かで人と接することが好き

メディアでも多く目にするダウン症の人ですが、性格は非常に明るく表情豊かです。人とのふれあいをとても好みひょうきんで茶目っ気がある性格の人が多いので、一緒にいることでとても幸せな気持ちになれます。素直で情愛深く

世話好きという一面もありますので、誰からも好かれる人が多いでしょう。人の前に立って司会をしたり、楽しいことをするのが好きというのも大きな特徴です。また、ダンスやリズムの合わせて体を動かすことも大好きで、みんなで一緒の踊ったり音楽を演奏することも好む傾向があります。

しかし、思春期以降になると自分が違うことを悩んだりして悩み抑うつ傾向が見られる場合もありますので、心身共に充実した生活を送ることが出来るように早くから将来について考え準備をしていけるように教師もサポートしていきましょう。

【特徴】自分の思いを言えずに我慢してしまうことがある

明るくひょうきんで愛される性格である反面、周りの雰囲気や反応に敏感で、自分の思いを言えずに我慢してしまうことも特徴の1つです。他の人に対する思いやりが深く、相手の気持ちを考えてしまうために、自分の気持ちを発言出来ずストレスが溜まってしまいます。ダウン症の人の表情が固くなっていたり気持ちが切り替えられない状態が続いていると、ストレスを発散できるように楽しめる内容を考えたり自分の気持ちを言っても大丈夫だよ、と伝えていくようにしましょう。

まとめ

ダウン症の特徴を紹介しましたが、いかがでしたか?ダウン症の人はいくつか共通している点があり、それはダウン症の特徴とも言えます。個人差が大きく症状にもばらつきがあるものの、ダウン症の人は上記のような特徴があることを理解しておきましょう。

ダウン症の人は何も出来ないのではなく、動作や発達がゆっくりになっているだけで、丁寧に説明したり伝え方を工夫していくと必ず出来るようになります。ダウン症の人と共生を図るためにも、ダウン症の正しい特徴を知り特別視するのではなく自然に接するようになることが大切です。

児童発達支援管理責任者 本多 研治

この記事を書いた人
児童発達支援管理責任者 本多 研治

日本社会事業大学 社会福祉学部 卒業後、飲食店の店長や放課後等デイサービス事業所に保育士として勤務。
ドットライングループ入社後は児童発達支援・放課後等デイサービス かがやきのまちの立ち上げを経験。現在は障がい者グループホーム みんなのまち、就労移行支援・自立訓練 はじまりのまち、就労継続支援B型 ゆうきのまち、企業主導型保育園 みらいのまちなど、障害福祉・保育事業を管掌。

【資格】
社会福祉士、保育士、児童発達支援管理責任者、食品衛生責任者

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