発達障害の子にとってこだわりが強かったり、衝動的に行動してしまうことは特性の1つですが、日常生活を送っていく上で多くのライフスキルが必要になり壁にぶつかってしまうことがあります。
本来であれば子供が成長をしていく中で自然に身につけるライフスキルであっても、発達障害の子は自然と習得することが難しいスキルもありますので、小さい時からライフスキル・トレーニングをしていくことが大切です。
将来必要となるライフスキルの中でも、特に重要になる衣、食、住のライフスキルです。生活の基盤となり安定した生活を送っていくためには、衣食住のライフスキルをしっかりと習得しておくと安心です。
今回は衣食住のライフスキルについて解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
1、衣食住のライフスキルは将来必須となるスキル
発達障害の子どもにとって必要となるライフスキルの中でも、自分で生活を作っていくようになる時に必須となるのが衣食住のライフスキルです。衣食住と聞くと曖昧に感じますが、基本的には子供が将来一人暮らしをする時にトラブルを最小限にして、安定した生活を送っていくために必要となるスキルの事を指します。部屋の整理整頓から、食事の用意や片付け、TPOや季節にあった服装を選び、身だしなみを整えて清潔にしていられるかなど社会人や大学生にとって大切なマナーやルールを守ることが出来るように子供の頃からサポートやトレーニングを行ってきます。
衣食住のライフスキルは、以前紹介した発達障害の子どもにとっての10項目のライフスキルの中でも半数に達します。衣食住のライフスキルは将来的に非常に大きなウェイトを占めていきますので、ある程度のライフスキルを身につけることを目標にしましょう。しかし、衣食住のライフスキルもすぐに身につけることは難しい上に、発達障害の子の特性によっては中々トレーニングが進まないことがあります。そういう時は焦ってしまいがちですが、ゆっくりとその子のペースでトレーニングを行うようにしましょう。小学校から中学校を卒業する約9年間の間に、その子にとって必要となるライフスキルの目標を定めじっくりと取り組むことが大切です。
2、衣食住のライフスキルとはどんなスキル?
では、衣食住のライフスキルとは具体的にどのようなスキルなのでしょうか?
衣食住のライフスキルとは
食…規則正しく適切な量を守って食事を楽しく行うことが出来るためのスキルです。自分で足りない食べ物を買ったり、料理を行ったりすることや、栄養バランスを考え不足しているものを考えるスキル。
住…生活をしていく上で大切な住環境に関するスキル。自分の部屋を片付けたり、必要な日用品を買い足したりすることから、進路などの人生の選択についても関係している。
になります。
一人暮らしをする場合や学生生活を過ごしていく中で行動範囲が広がり自分のスキルが求められることが成長していくにつれて多くなっていきます。そういう時には、食事の面から部屋の整理整頓など非常に多くの内容を自分でこなしていくことが求められます。自分で考えて安定した生活を送るためには、ある程度のライフスキルが必要になりますので、小さい時から少しずつ培っていくことが大切です。
発達障害があると、ライフスキルを自分で自然に覚えていくことが難しくなりますので、不足しているライフスキルはトレーニングやサポートを行っていき習得していきましょう。しかし、発達障害の子どもは衣食住のライフスキル全てが不足しているというわけではなく、服装や身だしなみは自分で考えて適切な恰好をしていくことが出来るものの、部屋の中は服で溢れていたりとどれか1つが苦手であとの2つのライフスキルが高いという場合もあります。
そんな時には得意なことはトレーニングで伸ばしていき、苦手なことはサポートしながら習得していきましょう。子供が将来一人暮らしをしたり、社会生活をしていく中で衣食住のライフスキルを伸ばしていくことは非常に重要になります。
3、まとめ
生活の基盤となっていく衣食住のライフスキル。衣食住のライフスキルが不足していると大きなトラブルに巻き込まれてしまったり、進路選択を誤ってしまうことがあります。しかし、日常生活の中でも小さい時から衣食住のライフスキルを高めるトレーニングポイントは多くあります。将来、一人暮らしをしたり充実した生活を送れるようになるためにも、小さい時からライフスキル・トレーニングを始めることが大切です。
子供の時から衣食住のライフスキル・トレーニングを始めて多くのスキルを習得することは子供本人にとっても大きなメリットがあります。将来を見据え長い期間かけてじっくりとトレーニングしていきましょう。